キックオフフォーラムの会場となった「ひと・まち交流館 京都」。市民に欠かせない活動の場として、盛んに活用されているようです。
スタッフは11時半に集合し、準備開始です。中央で指示をしているのが、事務局代表の大江忍。
当日は、数多くの配布資料がありました。大勢で資料の仕分けをしていきます。
スムーズな対応をするために、予約した内容に応じて、受付を別にしました。どこが何の列なのか、わかりやすいよう、鳥居状の木枠をつくり、表示をします。
300人収容の会場はほぼ満員。参加希望者多数のため、開催4日前には予約も閉めきらせていただきました。
入場できなかった人のために、USTREAMによるネット生中継も行いました。担当スタッフのビデオフレンドの関根学。
生中継とは別に、記録用の撮影もしています。近日中に、編集された映像を公開予定です。
司会役の佐藤和歌子。佐賀県で「NPO法人 森林をつくろう」の理事長をしています。
まずは会長の中村昌生から、開会の御挨拶。この運動を立ち上げた思いについて語りました。
生中継映像は、スマートフォンでも見ることができました。10数秒のタイムラグがありますが、とてもクリアに配信されています。
事務局の大江より、この運動の趣旨説明。
最初のプログラムは、NPO市民文化財ネットワーク鳥取の理事長である、渡辺一正さんによる基調講演「伝統木造建築技術の先端性」。
スライドの一枚。バウハウスで知られるグロピウスが、ル・コルビジェに送った書簡。「日本の住宅は、私の知る限り、最高で最も近代的であり、完全にプリファブされている」という内容。
聞き入る聴衆。
15分間の休憩の後に、パネルディスカッション「日本の生活文化と伝統構法」が始まりました。
堂宮大工棟梁の代表として、鵤工舎の小川三夫さん。
能楽師の片山九郎右衛門さん。
日本画家の森田りえ子さん。
基調講演に引き続き、渡辺一正さん。
コーディネーターは、代表の中村がつとめました。
話は、建築技術だけにとどまらず、日本の伝統文化全体にまで広がりました。
参加したある大工さんのメモ。話がどれだけ広がったかという一端がうかがえますね。
パネルディスカッション終了後、会場内の若き職人たちが前に出て、メッセージをします。大半が、この運動の発起人であり、会員です。このために作業着や半纏姿でかけつけたものもいました。
第一声は滋賀県の宮内建築の宮内寿和。何百年と伝えられてきた伝統構法の技が、平成で途切れるか、盛り返すか、今がその分かれ目だという話をしました。
奈良県の大和社寺の宮村樹。技術を伝えていくために、大和豊匠塾を立ち上げました。
高知からは、松匠建築の小松匠。
大阪からは、木又工務店の木又誠次。
埼玉の綾部工務店、綾部孝司。
滋賀の山元建具店の山元克司は、建具の世界の窮状を訴えました。
岡山の杣耕社の山本耕平と、ジョナサン・ストレーンマイヤー・アラン。
三重の左官、蒼築舎の松木憲司からは、自然そのものである土と向き合うことの素晴らしさを。
最後に、日本人の父とアメリカ人の母を持つ、埼玉県出身の大工、杉原敬。彼は今は、東日本大震災の被災地である宮城県石巻市に移住して、失われたものを復元したり、新たにつくる仕事をしています。
職人たちの魂の訴えに、聞き入る参加者。
宮内からの依頼で、フォーラム終了の一本締めの発声をする、小川棟梁。
会場全体に、大きな締めの拍手の音が鳴り響きました。
閉会時に、第2回発起人会を5月29日に開催することをアナウンスし、大勢の発起人の参加申し込みがありました。
今後とも、この運動にご注目ください。